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柔道界への恩返し

とある日曜日、小中学生の試合の審判をしに栃木まで行ってきた。台風の大雨の中、朝6時半に寮を出発した。僕の出身道場からの「大会に出場したいのだが、一人審判を出さなくてはいけない。誰かOBOGでやってくれる人はいないか?」という依頼に応えたのだ。引き受けた当初は、ライセンスを持っていない人間が審判をしていいと言うくらいだから、まぁ練習試合程度のものだろうと思っていた。ところが、いざ会場に行ってみると、ずいぶんと大規模なしっかりした大会だった。大きくて立派な体育館に、千人近い出場者がいて、有名どころの道場も出場していた。審判員たちはみんなちゃんとした審判用のスーツ&ネクタイをしていた。前日いちおう「スーツで言った方がいいの?」と道場のコーチに聞いておいてよかったと心の底から思った。確認するまでは、ジャージにサンダルといういつものスタイルで行く気満々だったのだ。
会場に着いてから、ちゃんと審判しないとヤバいと思い、急いでネットで“少年規定”を勉強した。審判会議も頑張って聞いた。それでもやっぱりいくつかミスをした。その度、副審の先生方に指摘された。
まず、小学生は両膝着きの背負いが禁止されているのだが、それをよく見逃してしまった。僕が小学生の時も確かに禁止されていたけれど、かれこれ10数年、そんなところを意識して見てこなかったから、全然気が付けないのだ。当たり前のこととして流しそうになった。
次に、これはこの大会の申し合わせ事項なのか、少年規定なのか分からないけれど、指導2差だと決着で“判定”にはならなかった。自分で片方に指導2を与えておきながら、“判定”しようとしたために止められた。

まだ現役を続けさせてもらっている僕は、自分のことに精いっぱいで、ほとんどこういう行事に参加しないまま、ここまでやってきた。今回初めてやってみて、子供たちのこういうイベントが信じられないほどのボランティアの上に成り立っていることに改めて気が付かされた。地元の高校生、各道場の先生たちが、無報酬で貴重な休日を返上して子供たちのために頑張っているのだ。ボランティアでしか成り立たない現システムに賛成するわけではないけれど、間違いなく柔道界を支えている方たちに思わず感謝、感心してしまった。自分が子供の頃には、どっぷりとその恩恵を受けながらも、気が付けなかった。これから少しずつ恩返ししていかないといけないな、と思った。